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Pro MicroでI2Cを動かす (4) - TRRS接続

だいたい4分で読めます

シリーズ4つ目のこの記事では、TRRSケーブルでブレッドボードを繋ぎます。これにより、離れたブレッドボードをケーブル一本で繋ぐことができ、独立性が高まりつつ配線がスッキリします。

前提知識

TRRSケーブルとは、四極(4つの独立した配線がある)のケーブルです。T(Tip)、R(Ring)、S(Sleeve)の頭文字が使われており、マイクが必要なオーディオ機器などに良く利用されています。似たものにTRSケーブルがあり、こちらは三極です。アンバランスステレオ接続[1]、つまり一般的なオーディオ機器で頻繁に使われるので、何も考えず似たようなケーブルを買うと、間違ってTRSを買うこと請け合いです。

ではなぜTRRSケーブルを使うのか?我々はI2C接続をしていたのでは??と思いますが、前回までの制作過程にヒントがあります。推理小説の最後らへんで作者からの挑戦を受けるタイプの人は考えてみましょう。

I2Cで使われる理由

前回ブレッドボード間を繋いだ際、必要なデータはSDASCLの2つでした。ただし、ICを動かすにはそれでは足りず、電源であるVCCGNDが必要でした。

ということで、4つの信号線があれば最低限動作させられるため、TRRSケーブルが使われます。この性質を満たしているケーブルはいくつかありますが、コネクタ(ジャック)の扱いやすさもあり、I2C用ケーブルとして普及しています。

用意するパーツ

今回はTRRSジャックを増やすだけです。Pro Micro側とIO Expander側にそれぞれ一つずつ用意します。

  • MJ-4PP-9(3.5mm TRRSジャック) x2
    • PJ-320Aでも可能。3.5mmで四極であれば大丈夫
  • 3.5mm TRRSケーブル x1
    • 四極(TRRS)ケーブルは珍しいので注意!お買い得なものは、0.15mで220円ほどです (せんごくネット

ここまでに使ったもの

  • ブレッドボード(BB-801 など)x1
  • Pro Micro + ピンヘッダ x1
  • リセット用スイッチ x1
  • ピン入力用スイッチ x1
  • ジャンパーワイヤ xたくさん
  • Pro MicroとPCを繋ぐケーブル
  • MCP23017 x1
  • 1kΩの抵抗 x2
  • ブレッドボード(BB-801 など)x1
    • ブレッドボードを分けたい場合。1つで収まる場合はそれでも良い

配置

準備

MJ-4PP-9 は、残念ながらブレッドボードに挿さりません。そのため各足にジャンパワイヤをはんだ付けし、それをブレッドボードに挿すことにします。

配線図

四極のジャックは次のアサインにしました。調査してみましたが、GND以外の位置はふんわり決まっている感じなので、他の人が作る機器と繋がない限り自由なアサインで問題ありません。繋いでいる双方のアサインが異なると動かない上にショートしたりするので、要注意です。

配置は基盤内で統一されていればOK
配置は基盤内で統一されていればOK

ブレッドボード間を繋いでいたケーブルをTRRSジャックに繋ぎ替えるような形です。独立性が上がり、すっきりして見えますね。

実績: ケーブルでの接続
実績: ケーブルでの接続

動作確認

TRRSケーブルをしっかり繋ぎ、前回と同様の挙動になったら成功です!上手く行かない場合は、ケーブルがジャックの奥までしっかり挿さっていることを確認しましょう。

まとめ

離れた2つのブレッドボードを繋ぐとそれっぽくなってきました。次回は、3台を繋いでデイジーチェーンを試してみます。ここからI2Cの強みが活かされてきます。

脚注
  1. オーディオに詳しくないと全然ピンと来ないかもしれません ↩︎

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