ブリスベンの良い所・悪い所
留学のためオーストラリアのブリスベンに流れ着き、5か月ほど暮らしていました。快適に暮らせる良い都市でしたので、本記事で紹介します。下記に良い点悪い点をまとめておきますので、留学先や観光地決定の参考になれば幸いです。
Brisbane
なお、ブリスベン固有の話ではなく、州や国自体に対する特徴も入り混じっています。
また、あえて写真を載せたり強調したりはせず、カテゴリ分けもしていません。お好きな箇所をピックアップして読んでもよし、上から順に読んでもよしです。
基本情報
Brisbaneは北東部に位置するQueensland州(QLD)の首都で、オーストラリア第三位の都市(Sydney, Melbourneに続く)です。成田空港からQantas航空による直行便が出ています。時差は+10で日本より一時間早いです。
良いところ
コンパクト
ブリスベン市内はショッピングモールを初め多くの店がありますが、中心地に固まっているのでアクセスしやすいです。安い大型(全体的にでかい)スーパーもあるので、市内に毎日通う人は恩恵を受けられます。
建物が面白い
中世ヨーロッパ風のレトロな建物と高層ビルが並列している、なんとも不思議な環境です。銀行やAppleストアがパルテノン神殿みたいになっている一方で、ガラス張りのビルがニョキっと生えています。
ほぼ全ての店でクレカが使える
オーストラリアはキャッシュレス先進国です。空港でおろした現金を使う箇所は基本ありませんでした。さすがに屋台は現金だけやろ〜と思って近寄ると、決済機が置かれていることが大半です。
とは言え決済料が負担になるのも確からしく、加盟店ルールを守らず “minimum $5” や “EFTPOS +¢10” などで小銭を掠めてゆく店は多く存在します。理想と現実を両方見ることができるお得な土地ですね。
自然が近い
すぐ近くに自然豊かな公園や植物園があるので、「あー、ちょっと憩うかなー」と思った時にすぐ実行可能です。川沿いの都市なので、橋や川辺の遊歩道も多く存在します。森派も川派も満足でしょう。
公園がきれいででかい
都心にほど近いSouth Bank公園ですが、そこはオーストラリアサイズ。しかもかなり手がこんでおり、人工ビーチ、観覧車、噴水、カフェ、BBQ場や変な形のオブジェまであります。もう公園というかちょっとしたテーマパークです。非常に綺麗に仕上がっているので歩くだけでも楽しめます。
また、植物園は都心のすぐ近くにありますが、これまたオーストラリアサイズでギリギリ迷えるか迷えないかくらいの規模があります。
セルフレジが浸透
スーパーマーケットの多くはセルフレジです。正確には、ColesとWoolworthsというスーパー界の二大巨塔がセルフレジを導入しているためだと考えられます。待ち時間も基本無く(人が少ないせいかもしれませんが)、店員さんと話す必要もないので、とても心休まります。
だいたい晴れ
QLDはSunshine Stateと呼ばれ、大体の日が快晴です。特に冬は雨が少なく、天気予報で雨って言ってたのに晴れたりしているレベルです。洗濯物がすぐに乾いたり、冬でも温暖で過ごしやすいことこの上ないです。日本が梅雨の時期にこのような状況なのでワロスすることができます。が、春(10月)は結構な雨が降るのでワロスされます。
商品が色々デカい
スーパーマーケットに行くと、コーンフレークが人を押し潰しそうなサイズだったり、ジュースが殴って人を殺せそうな重量をしていたりとなかなかの圧迫感です。小人になった気分はUSに行かなくても十分味わえます。
家もやたらデカい
一軒家を見れば、プール付きの家が見飽きるレベルで存在します。テニスコートとジムが付いている家もわりとあります。流石に市内1kmでは厳しいですが、数km程度離れればそのような巨大な家が文字通り軒を連ねています。
そもそも文化的にゲストルームを作るのが一般的で、その結果ベッドルームが5つ、バスルームが2つ(+部屋付きのが2つ)などのオーバーキル感がある家が生まれるようです。AirBnBが流行るのも頷けます。
家がやたらオープン
家に対する意識が根本から違うようで、セキュリティホールだらけ(に見える)オープンな家が群生しています。なんせ隣の家から丸見えなので、ご近所の交流も盛んでパーティがやたら多いです。
鳥が多い
道を歩いていると鳥をよく見かけます。日本の都市部でハトとカラスを見かける比率を1とすると、1.5くらいでしょうか。そんなに鳥の知識が無いのもありますが、日本では見かけない鳥が多く、たいてい色や形がキレイなので脳が守られます。
特に市内の植物園は鳥・川・木が揃っており、バードウォッチングと称するインスタ活動にはもってこいでしょう。
公共交通機関が充実
電車は主要な地点を繋いでおり、中距離移動の要です。新型車両(空港を通るものは全て新型っぽい)はWi-Fi完備なので、移動しながら調べ物も楽ちんです。
異様にバスネットワークが充実しており、市内外の多くの箇所にバス一本でいけます。また、来年くらいにメトロが出来るらしいです。近距離移動はバスの代わりにメトロになるかもしれませんね。
また、川に沿った街なので、移動手段としてフェリーが提供されています。バスと同じように気軽に乗ることができ、気分転換に良いです。さらにCityCatなるフェリーは乗船無料です。
交通系ICカードが便利
TRANSLinkなる組織のシステムが便利です。要はJR東日本です。
Go Cardという不気味なキャラクターが描かれていていそうな交通系ICを出しています。日本のSuicaと基本同じですが、オンラインでポチポチするだけでチャージでき、さらにはオートチャージが設定できます。確かSuicaは有料会員 or 指定クレカを使わないとできなかった気がします。
運賃は基本的に高いのですが、ICカードを使うと複雑な料金形態により安くなります。「週末は安くなるからどっか出かけてや」「ただしQLD内でな」
- ICカードを使うと基本安い
- 週に8回以上乗ると、それ以降は半額
- 朝夕以外の時間はやや安い
- ただし空港は固定費用
さらに、「出る時に残高が足りなくても、マイナスになって出れる」「オンラインでのチャージは使わなければ払い戻される」という、極めてユーザーフレンドリーな仕様になっています。感動した。
ただし利便性はややSuicaに劣り、バス・鉄道・フェリーが使えるものの買い物には利用できません。まぁ買い物はクレカですれば良いのですが。
アクセスが良い
Brisbane空港へは成田から直行便が飛んでいます。空港-市内は電車一本で20分以内、有名なGold Coastへも空港直結です。Sydneyへは飛行機を使うと東京大阪間のイメージで移動できる、と良い位置にあります。
銀行システムが近代的
口座を開設した際にスマホアプリを落とすように言われ、その場で使い方を教わりました。資金の操作は基本スマホアプリでやるみたいです。
さらに銀行のキャッシュカードはデビットカードになっており、そのまま店で使えます。便利……ですが、大人であれば基本クレカを作る気がするので恩恵は少なそうです。子供には良いですね。
国際色豊かな飲食店
移民の国なので自然と多国籍な飲食店が充実します。さらに歴史的にオーストラリア固有の料理がほとんど表に出ず(占領したのがイギリスだし)、あっても家庭料理なので、旅行に行ってもあまり料理の記憶は残らないでしょう。
いたる所で寿司shopを見かけます。基本巻き寿司ですが、まれに握り寿司も見かけます。あまり値段もせず、意外と悪くないので手抜き飯に良いと思います。
トムヤムクンやフォーやケバブは……おいしい。
そして、ラーメン屋がたくさんあります。これまた高いですが背に腹は代えられません。ただしチェーン店は基本ハズレでしょう。
平和
とりあえずスリや犯罪に巻き込まれはしませんでした。治安が良いと言われていますが、実際そうだと思います。まぁ今まで他の国に旅行に行っても巻き込まれなかったので、単に運が良いだけかもしれません。最低限気をつけましょう。
話を聞く限りでは、日本と平均賃金はそこまで変わらず、物価もそこまで変わらないので経済的に平和です。労働時間も(平均的には)少なく、朝早くて夜早い生活をしているようです。また、のどかな風景が市内外に広がっているので、精神的に平和になりやすそうです。
図書館が綺麗
公園や植物園もそうですが、公共の設備が妙に綺麗です。田舎に行くと道路が綺麗なのと同じ理由でしょうか。蔵書が十分あり、かつ建物としても面白く楽しいものになっていました。土地の暴力で映画館として使えるスペースもあるようです。
美術館が無料
図書館と同じ理由で(多分)、美術館が入場無料です。Sydneyほどではないですが、こちらも数時間は潰せる展示数があります。特にGallery of Modern Art (GoMA)は面白かったです。
ショッピングモールがでかい
とにかくでかくてオーストラリアサイズ。地平線が見えそうです。市内からバス一本でワラワラとショッピングモールがありますが、たいてい大型と呼べるサイズです。買い物好きであれば面白いでしょう。買い物好きでなくても建物が面白い場合もあるので、旅行中に一回は行ってみると良いかと思います。
ゲーセンの文化が違う
クレーンや格ゲーなどが配置されている事が多いのは同じですが、ゴーカートがショッピングモールのゲーセンに登場する辺り、土地を十分に活かしていると言えるでしょう。また、ライトなサバゲー(レーザーを使う)をやるスペースがあったり、音ゲーがほとんど無かったりと、やや文化の違いがあります。
ランチに困らない
市内にはA$5-10程度で持ち帰りできる店が多く存在します。安くて美味いので、牛丼に慣らされた我々も飢え死にしなくて済みます。持ち帰りができるので、近くの公園で食べるなどの選択肢が取れ満足度が高いです。
カジノもある
市内から徒歩数分でカジノがあります。あまり規模は大きくないですが、カジノとしての役割は十分果たしています。行ったことのない方はぜひ。
日本との違いが少ない
計測単位や交通ルール、社会規範など多くが日本と変わらず違和感が少ないです。留学などで来た場合は馴染みやすいでしょう。一方旅行で来た場合は、異国感が少なくて物足りないかもしれませんが……。
賃金が高い
最低時給はA$18.39(1,500円弱)です。税金はあまり詳しくないですが、20%が年金口座に振り込まれ、残りに所得税がかかったかと思います。オーストラリアを出ると年金口座のお金は60%程度しか返ってこないですが、それでも高いですね。
とはいえ、最低賃金以下で働かせる違法な店(観測範囲内では外国料理屋が多い)もあります。
悪いところ
バスの本数が多すぎる
3桁の番号で路線が決まっているのですが、どれがどれか分かりません。Google Mapは必須です。主要なバス停では、乗り場が2つしかないのに一度に3台が停まり、それぞれがどこに行くかはいまいち分かりません。
バスのアナウンスが無い
バス停のアナウンスはありません。Google Mapは必須です。景色を睨んで何とかなる場合もありますが、夕方はもう見えません。運転手さんに伝えると言ってくれますが、当然英語が分かる必要があります。
小さいものが高い
200mlのペットボトルを買うとA$3.5などの異常な値段がするのですが、2L版を買うとA$7.0と格安になります。また、自販機のペットボトルはA$3.5-4.0します。600mlのコーラに320円を払わないといけません。
ボリュームディスカウントが異常なのは食材でも同様なため、沢山買って自炊するならかなり安く暮らせます。
ダイソーが高い
DAISO JAPANがちょいちょい存在するのですが、A$2.8均一(220円くらい)という何とも言えない値段で売っています。とは言えDAISOがあるのは便利で、日本食が簡単に仕入れられます。
ゲーセンの勝手が違う
音ゲーはあまり盛んではなく、IIDXは無くDDRが妙に古いというのがザラです。
また、謎のチケットをゲームで集めてカウンターで交換する、というのが主なシステムらしく、一見さんがパッと楽しめるものは比較的少ないです。
人がやや少ない
Sydneyに比べると人が少なく、すなわちコミュニティが少ないです。混雑しないという利点はあるものの、勉強する機会を考えると人が多い方が良いなぁ、という印象を受けました。
水事情が厳しい……?
滅多に雨が降らないので、じゃぶじゃぶ水を使うことはできません。が、公園では噴水やプールが割と潤沢に水を使っています。少なくとも都市近辺はあまり問題になっていない印象です。飲み水として使えるものが少ない、ということでしょうか。市内は川に囲まれてるし、海近いし。
まとめ
長く住むにも観光で行くにも良い土地です。ここ特有の尖った特徴があるわけでは無いですが、バランスが優れており、快適に過ごすにはもってこいでしょう。
ぜひ一度訪れてみてください!